【経費精算業務】選択ミスをしやすい消費税の『税率』

この記事では経費精算業務と密接に関わっている消費税の『税率』について解説していきます。

【軽減税率】の対象となる取引

軽減税率の対象となる取引には大きく分けて『飲食料品』と『新聞』があります。

飲食料品

飲食料品とは、食品表示法に規定する食品（酒類を除く）をいい、一定の要件を満たす一体資産を含みます。外食やケータリングなどは、軽減税率の対象品目には含まれません。

※食品表示法に規定する「食品」とは、全ての飲食物をいい、人の飲用又は食用に供されるものです。また、「食品」には、「医薬品」、「医薬部外品」および「再生医療等製品」が含まれず、食品衛生法に規定する「添加物」が含まれます。

国税庁：https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0018006-112.pdf

一体資産

一体資産とは、おもちゃ付きのお菓子のように、食品と食品以外の資産があらかじめ一体となっている資産で、その一体となっている資産に係る価格のみが提示されているものをいいます。

一体資産のうち、税抜価格が1万円以下であって、食品の価額のしめる割合が2/3以上の場合、全体が軽減税率の対象となります。（それ以外は全体が標準税率の対象となります。）

国税庁：https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0018006-112.pdf

テイクアウトは・・・

飲食店等が行うものであっても、テイクアウトは、単なる飲食料品の譲渡であり、軽減税率の対象。
※「外食」か「テイクアウト」かは、飲食料品を提供する時点で、顧客に意思確認を行うなどの方法で判定します。

国税庁：https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0018006-112.pdf

新聞

軽減税率の対象となる新聞とは、一定の題号を用い、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週2回以上発行されるもので、定期購読契約に基づくものをいいます。

国税庁：https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0018006-112.pdf

【軽減税率】の対象外となる取引

外食

外食とは、飲食店業等、食事の提供を行う事業者が、テーブル・椅子等の飲食に用いられる設備（飲食設備）がある場所において、飲食料品を飲食させる役務の提供
※標準税率の対象※

国税庁：https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0018006-112.pdf

ケータリング

ケータリング等とは、相手方が指定した場所において行う役務を伴う飲食料品の提供。
※標準税率の対象※

国税庁：https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0018006-112.pdf

『税率』の選択ミスが多い、弁当の宅配料やサービス料の税率

最近、利用が増えている弁当の宅配サービス（ウーバーイーツや出前館など）の宅配料やサービス料は軽減税率の対象外です。

レシートや領収証を確認すると『宅配料・サービス料：10％』となっているが、『弁当代：8％』と同一と勘違いして処理してしまう事が多々あります。

実務では、経費の精算を申請してくる一般社員の認識が甘く、上記のような処理をしてしまい、承認者である上長が気づかず、さらに経理側でも気づかず最終承認をしてしまうというパターンがあります。

これを防ぐには全社員への定期的な周知と経理側のチェック体制が非常に重要です。

『週2回以上発行されるもの、かつ、定期購読契約に基づくもの』以外の新聞

書店やコンビニ等で単発的に購入する新聞は軽減税率の対象外です。
こちらもミスが起こりがちなので注意が必要です。

まとめ

ここまで課税される取引（課税取引）を前提に消費税率について解説してきましたが、消費税には、『課税されない取引：不課税取引：非課税取引』、『課税が免除される取引：免税取引』などがあります。

これらの取引はどういうものなのか？
別の記事で解説しておりますので、こちらもご覧ください。