営業経験しかない筆者が経理へ転職できた具体的ノウハウ

tensyoku_success 転職ノウハウ
  • 経理へキャリアチェンジしたいと思ってるんだけど…
  • 未経験だと厳しいですよねぇ…
  • ネットにも『厳しい』『無理』って書かれてるし、諦めるしかないかな。


私が営業職から『実務未経験』で経理職へキャリアチェンジして約10年。
はっきり言って、たくさんの遠回りをしてきました。

経理へ転職したいと考え始めた当時を振り返ると…
ちゃんとした情報を把握できていれば遠回りせずに済んだのに。
今でも後悔する事があります。


そこでこの記事では、実務未経験者でも経理職へキャリアチェンジできるよう、私の『体験談』をご紹介しながら具体的な転職ノウハウをまとめて解説します。


この記事を読めば「実務未経験者が経理職へキャリアチェンジする為に必要な手順」が全て分かります。

実務未経験でも経理への転職は可能!

なぜなら、
実務未経験かつ営業職しか経験していなかった私でも経理職へ転職できたからです。

私は、大学卒業の数ヶ月前にリーマンショックが起き、内定取り消しの憂き目にあいました(泣)

何とか保険営業の会社に就職したものの挫折…。
その後に求人広告の営業会社へ転職したものの挫折…。
というふうに4年ほど営業職として頑張ってみましたが、結果が伴わずに絶望しておりました。

厳しい現実を突きつけられた私は…

営業職は向いていないとの判断に至り、

  • 就職活動時に内定をもらった経験があるSEに挑戦するか?
  • それとも第1希望だった『経理』へ挑戦してみるか?

いろいろと悩み抜いた結果、経理への転職を決意しました。

ただ、この時期はリーマンショックの影響がようやく落ち着いてきたかな…
というタイミングで求人数自体が多くありませんでした。

また、リクナビやマイナビなどの求人媒体を見ても『実務経験者』を求める募集が非常に多く、絶望感を味わいました。

私は日商簿記2級を取得していたのですが…それは当たり前で、とにかく実務経験者が求められていました。

そういう状況もあって、まずは『実務経験』を積むことを優先しようと決意し、『正社員』にこだわらず『派遣社員』も含めて求人案件を探すことにしました。

そこで使った求人サイトが『はたらこねっと』です。

このサイトは、大小含めた様々な派遣会社の求人案件を網羅的に扱っているので、ここに会員登録しておけば、多くの案件を一括して検索・比較・応募する事ができます。
※派遣会社ごとに個人情報を登録する手間が省けます。ホントに便利です!!

ちなみに、
私はそれに気づくまで有名どころの派遣会社を中心に1社ずつ登録手続きをし、紹介してもらえるのを待つ。という事を繰り返しておりました。

本当に遠回りしてました^^;


「はたらこねっと」の派遣案件に申し込んだ結果…

運よく『正社員』案件を紹介してもらえました!!
紹介してくれたのは『コウシンスタッフ』という会社です。
かなり失礼な言い方ですが、この会社の存在自体を知りませんでした。

自分が知らないだけで、動くと色々見えてくるし、物事がどんどん動き出すのだなという事を実感しました。
世の中には見聞きしたことがない派遣会社がたくさんあります。ホントに…。

紹介された会社へ無事に就職したものの…
かなりハラスメント体質の営業会社で、経理の先輩社員が突然辞めたり、
上司は社長にささいな事でブチ切れられたりと色々あり、結局3ヶ月で退職する事に…。

ちなみに、その会社は今では別の業態に転換し、地方都市でひっそりと事業を営んでいるようです。
ずっと勤めていたらどうなっていたことやら…自分の判断を信じて良かったと思います。

再び転職活動をする事になった私は…

経理職専門の派遣会社『ジャスネットスタッフ』に出会いました。

いろいろとネットで情報を探していたところ偶然見つけ、善は急げということで…即、登録しにいきました。

派遣登録をしに行ったその日の面談で、これまでの職務経歴や前社の退職理由等を親身になってヒアリングしてくれた事を記憶しております。

数日後、いくつか案件を紹介してもらい、その中でも紹介予定派遣(将来的に『正社員』として採用する)という好条件の会社で勤めることになりました。

あれから約10年…

派遣先の会社で働き続け、現在は『正社員』として勤めております。
派遣会社を使うメリットは、営業担当者が派遣先の会社へプッシュしてくれる事です。
ですので、まずは担当者を味方にしておく事が非常に重要です。

ジャスネットスタッフ

その為にも登録時に誠実な印象を持ってもらえるようにする事や
自分の学歴や職歴などにウソをつかない事が大事です。

【結論】未経験なら派遣から!!

まずは、正社員だけでなく派遣社員も含めて、選択肢を増やした状態で転職活動をした方が、結果として上手くいく可能性が高いと言えます。

それから、私みたいに遠回りしないよう…
最初から『ジャスネットスタッフ』のような経理専門の派遣会社に登録し、
経験を積んだ方が近道になります。

ジャスネットスタッフ

最初のキッカケさえつかめばどうにかなるはずです!
悩んでないで、まずは1歩踏み出してみましょう!!

この記事が読者の皆さんを勇気づけたり、参考になれば幸いです。

諦めずに行動し続ければ報われます。ファイトです!!

大前提として日商簿記2級か3級は取得しておこう。

実務未経験者が『やる気』『能力』を示すためにも簿記の資格取得は超重要です!!

まずは3級から取得しよう。

3級ではとにかく

  1. 資産・負債・純資産、費用・収益の5つの概念と、それらに属する勘定科目を把握する事。
  2. 勘定科目の増減を『借方』・『貸方』のどちらに記入するべきか?を判断すること。
  3. それらを貸借対照表や損益計算書などに正確に転記すること。

以上の事ができれば割と簡単に合格することができます。
私は独学も可能だと考えています。

【Youtubeの超おすすめ学習動画】
簿記系Youtuber?ふくしままさゆき氏
『簿記3級独学応援っ!【入門!初心者の人が一番最初に見る動画:仕訳がメッチャわかる!】全24回(基礎18回+じっくり復習6回)』


非常に参考になる超優良な内容です。
※私も学習カリキュラムを作ってみようと考えましたが、既に超優良な動画がありました(汗)

冒頭でも言いましたが…
3級を取れば、やる気がある事や最低限の能力がある事を証明できます。
頑張って取得してください!!

ちなみに、仕訳と財務諸表の関係を学ぶために下記の方法もおススメです。


できれば2級も取得しよう。

2級は3級の内容を基礎として、商業簿記の内容がより高度になると
同時に工業簿記が加わります。

独学してみて難しいと感じたら専門学校等の簿記2級取得講座を
受講する事をおススメします。

最近は通学だけでなくオンライン講座等も充実していて学びやすくなっています。

それから、3級と2級どちらにも言えることですが、

  1. 基礎固めの学習(テキストの読込など)
  2. 練習問題を解く
  3. 過去問題を解く
  4. 解けないところを理解するための復習

のサイクルをちゃんと回すことができれば合格可能です。
2級を取ってしまえば、採用される可能性もグッと高まります。

実際、私自身も採用活動をした事がありますが、
当時は会計学や原価計算の基礎知識があった方が良いと判断した為、
日商簿記2級取得者である事を採用基準の最低ラインとしておりました。

※ちなみに、この時採用した部下は、現在も一生懸命働いてくれています。

3級取得者と2級取得者のどちらを採用するかは、採用側の会社規模や方針で変わってきます。

採用条件に記載があると思いますので、必ずチェックしてくださいね。

経理の仕事内容についてイメージ出来てますか?

入金管理
売掛金や未収入金などの入金チェック(どの債権の分の入金なのか突合)を行います。
遅延気味の案件は積極的に督促する⇦そうなる前に与信管理がめちゃ大事!

出金管理
買掛金や未払金などの支払い。(初心者は経費精算から任されることが多いです。)

その他、固定資産の計上・管理や売上や費用の計上など
どの『勘定科目』をするのか判断し、仕訳するのですが、
判断に迷う事が少なからずあります。日々勉強です。

資金繰りスケジュールの作成
入金と出金のタイミングを考慮し、常に不払いが発生しないようにします。
不払いが続くと各取引先からの信用を失い、事業継続が困難になります。
非常に責任が重い仕事の一つです。(ベテラン社員が担当します。)
金融機関や親会社からの資金融通や親会社との資金管理(CMS)などを適切に行うことで担保します。

月次決算
日常の仕訳に加え、棚卸資産や前払費用・前受収益・未払費用・未収収益などの
勘定科目残高が適正になるよう仕訳し、厳しくチェックします。
モノづくり企業であれば原価計算を行い、利益を確定させます。

四半期決算
月次決算の内容に加え、税金(消費税・法人税)の計算(会社によって仮計算)を行い、仕訳します。

年次決算
1年の総まとめとして月次・四半期以上に抜けモレが無いようチェックし、正確な財務諸表を作成します。

消費税・法人税等の申告書作成(補助)や納付
財務諸表の数値を基に各申告書の作成をします。
※単独ではなく顧問税理士と協力して業務を進めます。

分析
年初に立てた売上・費用・利益予算の進捗状況や好・不調の要因を分析し、対策の提言を行います。
※月次・年次単位で行います。

分析を基に将来を予測
売上・費用・営業利益などの着地予測を月次・年次単位で行い、
経営陣に報告します。
こちらも責任が重い業務の一つです。

予算策定
来期・3年後・5年後というように大筋の計画を立てる。
来期(1年後)についてはある程度、精度の高い目標であることが求められます。
 
内部統制にかかる体制の構築(会社の規模による)

税法や会計基準変更に伴う業務フロー等の改善・社内周知など。

などなど。
会社の規模にもよりますが、経理の業務は多岐にわたります。

【もっと網羅的、時系列的に知りたい方は下記の本がおススメです。】

経理部長が新人のために書いた経理の仕事がわかる本 近藤仁

また、経理実務について具体的に記事を書いていきます。
それらをまとめておりますので、こちらの記事たちもご覧ください。


それから、経理は向き不向きが分かれる職種だと思いますので、
経理に求められるチカラやスキルを挙げてみました。


これまでの経験で該当するような力を鍛えられてきた方は採用される可能性がグッと上がります。

志望動機の書き方

アピールすべきポイントは読者の皆さんもご承知だと思いますが、大きく分けて3つあります。

1.なぜ、経理職を希望するのか?
2.これまでの経験を経理にどう活かすか?活かせるか?
3.なぜ、その会社に入りたいのか?入って何をしたいのか?(あなたの動機は何ですか?)

第三者が聞いて納得できるような内容でしょうか?
デスクワークで楽そうだから、事務職希望だからなどの軽い理由だと絶対に採用されません。
それで採用された場合、むしろその会社は大丈夫なのか疑った方が良いです(;^_^A

面接でも質問される部分ですので、聞かれたときにパッと答えられるよう
腑に落としておきましょう。

自分にあった求人サイトの選び方

資格を取得して志望動機がかたまったら求人案件を探そう! 
まずは、自分の希望・条件などを洗い出します。
そして、その中で優先順位を決めることが非常に大事です。

  • 正社員のみか契約、派遣も含めるか?
    経理の実務『未経験』であれば、契約や派遣も含めて探す方が可能性が広がります。
  • 年収・・・最初はこだわり過ぎないほうが良いです。経験を詰めば上がりますし、経験を積んでもあがらなければ転職するのも有りです。
  • 勤務地 など。・・・フルリモートorリモートと出社ハイブリッド型なのか?など。

他にも、

  • どんな業界が良いのか?
  • 自分はどんなことに興味があるのか?
  • そもそも自分はどんなライフスタイルを望んでいるのか?

など。
まずはキチンと整理してみましょう。

自分の希望・条件を明確にしたら求人サイトに登録し、情報収集&応募しよう。

ただ、求人サイトと言っても、総合型、特化型、エージェント型など様々な特徴を持った
サービスが存在しています。

それぞれの特徴を踏まえて効率よく転職活動をしましょう。

【総合型】

様々な業界・業種・職種を網羅的に掲載している求人サイトです。
誰もが知っている超大手が運営している事が多いです。

リクナビネクスト
(株)リクルートが運営
財務・会計・経理・正社員で検索:2,196件

マイナビ転職
(株)マイナビが運営
経理・財務・正社員で検索:759件

DODA
パーソルキャリア(株)が運営
経理・財務・正社員で検索:3,778件

                           ※2022/07/22時点

上記のとおり『財務・経理・(会計)・正社員』を条件に検索してみましたが、掲載件数にバラつきがある事が分かります。

【特化型】

『〇〇業界専門、〇〇職専門、〇〇代専門』など、業界や業種、年齢などでカテゴライズし、特化した求人サイトです。

ジャスネットスタッフ(ジャスネットコミュニケーションズ(株)が運営)
経理特化型派遣:147件:担当エージェントが付いてくれて親身に対応してくれました。
採用側の担当者にも推してくれるので、一人で就職活動するよりも
優位になると個人的には考えております。

MS-Japan((株)MS-Japanが運営)
管理部門特化型転職エージェント:経理・財務・未経験OK:176件
エージェントが付いてくれるようです。
利用したことはないので実態はわかりませんが、
ジャスネットと共に登録しておく価値はあると思います。
派遣だけでなく正社員を含む案件がメインです。

                             ※2022/07/22時点

【エージェント型】

アドバイザーが二人三脚で転職をサポートしてくれるサービスです。

具体的には、あなたのキャリアの棚卸しや将来についてのアドバイス、選考書類の添削から面接対策、転職に関わる悩み相談など。親身になってサポートしてくれて非常に心強いです。
ただ、どちらかというと経験者向けのサービスです。

採用側の担当者にも推薦してくれるので、一人で転職活動するよりも
優位になると個人的には考えております。


リクルートエージェント((株)リクルートが運営)
 業界最大手であり求人掲載数が多いです。
 登録してまずは幅広く求人案件を見たい人にはおススメです。


DODA(転職サイトと転職エージェントが一体化している)
 転職者満足度No.1を謳い、求人掲載数も多いです。


ビズリーチ((株)ビズリーチが運営)
 高年収求人を多く取り扱い、担当アドバイザーの質も高いようです。
 最近ではテレビやYoutubeでのCMもよく見かけるようになりましたね。

派遣も有りなら『はたらこねっと』がおススメ

非常に多くの派遣会社が案件を掲載している『派遣の求人』サイト。
ここに登録すれば一括して派遣案件を探せるのでメチャクチャ便利。私もお世話になりました。
個人的には総合型サイトで探すよりもおススメです。


いくつかのサイトやサービスに登録しておけば、
必然的に自分の条件に合った求人案件に出会いやすくなります。

最初から1つのサイトやサービスに絞ると視野(チャンス)を
狭めてしまう可能性がありますので、
まずは広く、そして徐々に絞っていくスタイルがおススメです。

それから、

各求人サイトの特徴を解説している記事や
自分にあった求人サイトをマッチングしてくれるサービスなどを
下記にまとめました。

これらを参考にするのも有りだと思います。


最後の関門『面接』対策をしよう。

面接官は、

・質問にキチンと受け答えができるか?
・既存の社員と一緒に働いていけそうか?
・会社の雰囲気に溶け込み、長く働いてくれそうか?

など、人物像をメインで見ています。

また、

・何をやってきたか?何ができるか?
・これから何をやっていきたいか?
・どうしてウチの会社に入りたいのか?

などを中心に確認されます。
緊張するのは仕方ない事です。が、
口ごもったりせず、しっかりと答えましょう。

不安なら面接練習をしましょう。
下記のようなサービスを利用するのもありです。


面接を何回か重ねると年収や勤務地、勤務体系、など
具体的な就労条件を確認される事もあります。

その場合は、採用候補に上がっている可能性はありますが、
期待し過ぎず合否連絡を待ちましょう。

もし採用されなかったとしても、ご縁が無かったというだけの事で
必要以上に落ち込むことはありません。

次、また次、という風に前向きに行動あるのみです。

この記事が読者の皆さんのお役に立てたら幸いです。

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